「これで分かっただろ・・・・・・この紋章の恐ろしさが」



生と死を司る紋章ソウルイーター。
テッドの語った呪われた紋章の真実にフレアは言葉を失った。
真の紋章の恐ろしさは罰の紋章で知っていた。




知っていたから、何も言わなかった。


知っていたのに、何も言えなかった。



―――見つからない言葉の代わりに涙が零れ落ちた。



「泣くほどこの紋章が・・・・・・俺が怖くなったか?」
「いいえ。紋章も、貴方も、貴方の傍にいることも怖くないわ」
「じゃあ、なんで泣いてるんだよ?」
「怖くて泣いているのではないの。ただ・・・・・・」



―――知ってしまったから。



貴方の悲しいほどの優しさを、その優しさゆえの苦しみを、
『知っているつもり』だったことを知ってしまったから。



「なあ・・・・・・頼むから泣くなよ」



―――貴方は優しい。



「泣かせる為に全てを語った訳じゃないんだ」



―――分かっているわ。



「俺は・・・・・・俺は、ただ・・・・・・」



―――その先は言わないで、知っているから。



A word is enough to the wise.


君へのタメライ5title.(3)


拭えないのは、知ってしまったから。






拭えない絶望、拭われたかすかな希望。


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